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オンライン少人数クラスの学習――5人以内という少人数クラスでコミュニティ学習の効果が生まれる as/4755.html
森川林 2023/06/06 04:45 

カタバミ

●動画:https://youtu.be/9fnJHowGmCk

 少人数教育の研究でよく知られているグラフです。

全米学力調査(英語版)の2005年調査「学級規模と読書能力の相関( 4学年、8学年)」
クラスの規模は重要ですか?

 1クラスの生徒数と読む力の関係で、1クラス20人よりも、1クラス10人の方が効果が高くなるという結果が出ています。

 このグラフの延長を考えてみると、30人学級や40人学級になると、更にクラス全体の学力が低下することが予想されます。
 これが、現在の日本の学校の平均的な生徒数です。

 一方、10人学級よりも少ない人数では、少なくなればなるほど、クラス全体の学力は向上することが予想されます。

 私の考えでは、生徒数が10人、9人、8人と少なくなるにつれて、学力はもちろん向上しますが、生徒数が5人ぐらいのレベルになると、その向上度が加速するのです。
 ところが、生徒数が、3人、2人、1人と減っていくと、向上度は頭打ちになるか逆に低下します。
 これは、人数のレベルに応じて教育の形態が異なってくるからです。

●集団学習

 30人や40人のクラスでは、集団一斉指導という教育方法しかありません。
 その集団一斉指導をカバーするのが、テストと宿題と競争と規律です。

 集団学習には、規律が必要です。
 授業中に立ち歩く子などが増えれば、授業が成り立たないからです。

 言葉の森のオンライン少人数クラスでは、規律はありません。
 授業のある夕方6時ごろの時間帯はお腹がすくので、お菓子などを食べて勉強してもいいことにしています。
 しかし、こういう自由な雰囲気で勉強することは、集団学習ではできません。

●個別学習

 生徒数が1人か2人の場合は、個別指導という教育形態になります。
 個別指導とは、家庭教師のような教育です。
 この教育は、生徒の意欲と講師の力量に左右されます。
 講師は誰でもそれなりの力量がありますから、大事なのは生徒の意欲です。

 ところが、個別指導で生徒に意欲を持たせるのは難しいのです。
 それは、先生と生徒が1対1の学習では、生徒が先生に甘えるようになるからです。
 「ちゃんと予習してきた?」「忙しかったのでしていません」「だめじゃない」「はい」というような形で毎週、準備不足の子がいても、先生はそれを是正させることができません。
 個別学習は、受験直前のように生徒にやる気があるときにだけ効果がある学習形態です。

●コミュニティ学習

 生徒が5人ぐらいになると、そこに動的な人間関係が生まれます。
 一緒に勉強する時間が長くなるにつれて、友達と一緒に勉強しているという感覚が生まれます。
 すると、あの子もやっているから自分もやるという気持ちになってきます。
 同調圧力がよい方向に働くのです。

 作文のような負担の大きい学習では、特にこの効果は顕著です。
 国語、数学、英語のような教科の学習でも、クラスというコミュニティの中で教え合うということができるようになります。

 ただし、コミュニティ学習の難しいところは、同レベルの生徒5人がひとつのクラスに集まるという仕組みがなかなかできないことです。
 通学式の教室では、コミュニティ学習の仕組みを常態的に作ることはまずできません。
 しかし、オンラインの教室であれば、コミュニティ化したクラスは作れます。

 言葉の森のオンラインクラスでも、仲のいい生徒どうしが集まって勉強するクラスがいくつもあります。
 このコミュニティ化したクラスを増やすことが、今後の目標です。


 コミュニティ学習は、家庭学習とセットにして考える必要があります。
 一緒のクラスで楽しく勉強しても、週に1回1時間の勉強だけでは何の力もつきません。
 クラスでの勉強のあと、毎日、家庭で自分のペースで自主学習をする必要があります。

 家庭で勉強をするときに、「あのクラスの人たちも、みんな今ごろ家で勉強しているだろうなあ」と思えることが、クラスでの勉強と家庭での勉強との接点になります。
 その接点を意識させるのが、学習記録のそれぞれの生徒の学習ページ数です。


 言葉の森のコミュニティ学習は、本格的に始めてからまだ数年しかたっていません。
 2020年のコロナ休校がある前までは、個別学習が中心でした。
 2020年以前は、オンラインクラスの受講者は創造発表クラスと自主学習クラスの2つで、全体の割合は5%でした。
 現在は、オンラインクラスの割合が作文も含めて75%、個別学習の割合が25%です。

 オンラインクラスは、生徒が増えれば増えるほど、コミュニティ化したクラスを作りやすくなります。
 言葉の森の生徒は、現在、北は北海道から南は九州沖縄までほぼ全県から参加しています。
 海外でも、アメリカ、アジア、ヨーロッパ、南米と多くの国から参加しています。
 すると、海外の生徒と離島の生徒と九州と北海道と東京の生徒が、同じクラスで同じレベルの学習をすることができるようになります。

 このロングテール効果を生かして、同学年同レベルのコミュニティ化したクラスを作っていくことが、言葉の森のこれからの課題です。

カタバミ

●動画:https://youtu.be/9fnJHowGmCk

 少人数教育の研究でよく知られているグラフです。

全米学力調査(英語版)の2005年調査「学級規模と読書能力の相関( 4学年、8学年)」
クラスの規模は重要ですか?

 1クラスの生徒数と読む力の関係で、1クラス20人よりも、1クラス10人の方が効果が高くなるという結果が出ています。

 このグラフの延長を考えてみると、30人学級や40人学級になると、更にクラス全体の学力が低下することが予想されます。
 これが、現在の日本の学校の平均的な生徒数です。

 一方、10人学級よりも少ない人数では、少なくなればなるほど、クラス全体の学力は向上することが予想されます。

 私の考えでは、生徒数が10人、9人、8人と少なくなるにつれて、学力はもちろん向上しますが、生徒数が5人ぐらいのレベルになると、その向上度が加速するのです。
 ところが、生徒数が、3人、2人、1人と減っていくと、向上度は頭打ちになるか逆に低下します。
 これは、人数のレベルに応じて教育の形態が異なってくるからです。

●集団学習

 30人や40人のクラスでは、集団一斉指導という教育方法しかありません。
 その集団一斉指導をカバーするのが、テストと宿題と競争と規律です。

 集団学習には、規律が必要です。
 授業中に立ち歩く子などが増えれば、授業が成り立たないからです。

 言葉の森のオンライン少人数クラスでは、規律はありません。
 授業のある夕方6時ごろの時間帯はお腹がすくので、お菓子などを食べて勉強してもいいことにしています。
 しかし、こういう自由な雰囲気で勉強することは、集団学習ではできません。

●個別学習

 生徒数が1人か2人の場合は、個別指導という教育形態になります。
 個別指導とは、家庭教師のような教育です。
 この教育は、生徒の意欲と講師の力量に左右されます。
 講師は誰でもそれなりの力量がありますから、大事なのは生徒の意欲です。

 ところが、個別指導で生徒に意欲を持たせるのは難しいのです。
 それは、先生と生徒が1対1の学習では、生徒が先生に甘えるようになるからです。
 「ちゃんと予習してきた?」「忙しかったのでしていません」「だめじゃない」「はい」というような形で毎週、準備不足の子がいても、先生はそれを是正させることができません。
 個別学習は、受験直前のように生徒にやる気があるときにだけ効果がある学習形態です。

●コミュニティ学習

 生徒が5人ぐらいになると、そこに動的な人間関係が生まれます。
 一緒に勉強する時間が長くなるにつれて、友達と一緒に勉強しているという感覚が生まれます。
 すると、あの子もやっているから自分もやるという気持ちになってきます。
 同調圧力がよい方向に働くのです。

 作文のような負担の大きい学習では、特にこの効果は顕著です。
 国語、数学、英語のような教科の学習でも、クラスというコミュニティの中で教え合うということができるようになります。

 ただし、コミュニティ学習の難しいところは、同レベルの生徒5人がひとつのクラスに集まるという仕組みがなかなかできないことです。
 通学式の教室では、コミュニティ学習の仕組みを常態的に作ることはまずできません。
 しかし、オンラインの教室であれば、コミュニティ化したクラスは作れます。

 言葉の森のオンラインクラスでも、仲のいい生徒どうしが集まって勉強するクラスがいくつもあります。
 このコミュニティ化したクラスを増やすことが、今後の目標です。


 コミュニティ学習は、家庭学習とセットにして考える必要があります。
 一緒のクラスで楽しく勉強しても、週に1回1時間の勉強だけでは何の力もつきません。
 クラスでの勉強のあと、毎日、家庭で自分のペースで自主学習をする必要があります。

 家庭で勉強をするときに、「あのクラスの人たちも、みんな今ごろ家で勉強しているだろうなあ」と思えることが、クラスでの勉強と家庭での勉強との接点になります。
 その接点を意識させるのが、学習記録のそれぞれの生徒の学習ページ数です。


 言葉の森のコミュニティ学習は、本格的に始めてからまだ数年しかたっていません。
 2020年のコロナ休校がある前までは、個別学習が中心でした。
 2020年以前は、オンラインクラスの受講者は創造発表クラスと自主学習クラスの2つで、全体の割合は5%でした。
 現在は、オンラインクラスの割合が作文も含めて75%、個別学習の割合が25%です。

 オンラインクラスは、生徒が増えれば増えるほど、コミュニティ化したクラスを作りやすくなります。
 言葉の森の生徒は、現在、北は北海道から南は九州沖縄までほぼ全県から参加しています。
 海外でも、アメリカ、アジア、ヨーロッパ、南米と多くの国から参加しています。
 すると、海外の生徒と離島の生徒と九州と北海道と東京の生徒が、同じクラスで同じレベルの学習をすることができるようになります。

 このロングテール効果を生かして、同学年同レベルのコミュニティ化したクラスを作っていくことが、言葉の森のこれからの課題です。


 対話と個別指導のあるオンライン少人数クラスの作文教室
小1から作文力を上達させれば、これからの入試は有利になる。
志望校別の対応ができる受験作文。作文の専科教育で40年の実績。

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